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不採用履歴書の返却

 採用応募書類として提出した履歴書や職務経歴書。個人情報が詳しく記載されているため、個人情報保護法や社内の個人情報取り扱い規定に則り責任を持った扱いが必要です。

不採用であった履歴書も個人情報載せた重要書類。厳格な取扱いが必要。

 採用選考の度に集まる履歴書は、個人情報が多く記載されている機密書類です。
 不採用という結果であっても、提出した本人とって記載内容は重要であることを念頭に行動する必要があります。また、その扱いを巡って稀にトラブルとなるため事前に廃棄又は、返却の方針を示しておくことが重要です。

・事業規模による履歴書の取扱いの違い

 一回の求人活動で数人程度しかいない事業規模では、不採用となった応募者の履歴書を返却することも可能です。しかし、これが数十人以上の規模になると返却の労力はかなりのもとなります。
 また、万が一宛名間違いなどで送り先を誤った場合、個人情報の漏えい事案となり不必要な苦情を招くこととなり、返却は現実的な方法ではありません。

・履歴書の返却義務

 個人情報が記載された履歴書は、厳正な取り扱いこそ求められますが、基本的に応募者に対する返却義務はありません。しかし、求人掲載内容に不採用となった場合に履歴書を返却する旨を明記するなど、事前に返却する意図を示している場合には返却しなければなりません。
 現在のハローワークの求人票には、履歴書の返却の有無について明記されています。求人掲載の際、返却の有無についても確認し、記載しておくことが重要です。

・履歴書の未返却に関するトラブル

 「履歴書を返却してくれない」というトラブルはかなり多く、相手によっては執拗に返却を求められる場合もあります。
 手元に履歴書が残っていれば、返却さえすれば落ち着きます。しかし、既に廃棄済みで返却できないということもあります。この場合、責任を持って廃棄したことについて理解を得ることしが出来ず、法律上の返却義務はないとは言え、相手によっては無用な仕事を抱えないように未然に避けることが得策です。

・履歴書の取り扱いの明示
 応募書類について、求人条件等に応募書類については返却しない。と明記しておくことで無用なトラブルを回避できます。文章による明記が出来ない場合、電話での応募受付。面接会等の場で直接本人に告げておくことが重要です。

・履歴書の廃棄について
 応募書類の廃棄は、破砕処理等による責任をもった処分を行います。履歴書の廃棄を原則としている場合、廃棄処分に対する事前の明示行っている場合でも完全にトラブルを予防することは難しいです。
 不採用通知後、即日廃棄ではなく、一定期間(概ね1カ月以上)を保管した後に廃棄を行います。

・履歴書の記載情報の取り扱い
 応募の為に送付された履歴書の記載された中身は、個人情報保護法により目的の範囲内でしか使用することが出来ません。
 このため、採用選考以外の目的に流用することは出来ません。
 但し、応募にあたり事前に採用選考以外の具体的な利用目的を明示し、客観的に同意を得ている場合にはこの限りではありません。
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